クラシックスタイルの住宅とは

住宅でクラシックスタイルと言った場合、19世紀以前にヨーロッパで主流だった建築様式、ルネサンス・バロック・ロココ調などの古典的な意匠を取り入れた、重厚で華やかなスタイルを指します。レンガ造りの洋館に憧れた人も多いのではないでしょうか。ここでは現代的な建築にクラシックなエッセンスを取り入れるポイントを中心に解説しています。

クラシックスタイル・ヨーロピアンスタイルの注文住宅のポイントは?

ここではクラシックスタイル、ヨーロピアンスタイルとまとめていますが、実際はこの2つのスタイルのニュアンスは異なります。どちらもヨーロッパ発祥の洋風の建築デザインを指しますが、クラシックはイギリスやフランスなど西ヨーロッパの古典的で重厚な建築にならったスタイルを指し、ヨーロピアンと言った場合、イタリアやスペインなど南ヨーロッパの瀟洒で開放感のある住宅をイメージしたスタイルを示すことが多いようです。

クラシックスタイルは主にゴシックやロココなどの古典様式を取り入れており、レンガや石、マホガニー材などを用いた濃い暗めの色調と、細部の凝った装飾や意匠などによって、どっしりとした重厚感を感じさせるのが特徴です。いっぽうヨーロピアンスタイルは、白亜(白い外壁)に黒いアイアンの門扉などの明るくコントラストの強い外観、陽光と風をふんだんに取り入れる開放的な構造などの特徴があります。

ひとくちにヨーロッパ風の建築といっても、対照的と言って良いほど雰囲気が異なっているので、なるべく多くの建築事例を見て目指すスタイルを絞り込んでいく必要があります。

クラシックスタイルの住宅のキーワード

パティオ
スペイン語で中庭を指します。床にタイルやモザイクを施し、噴水や植木などを配置して南欧風に演出した中庭が主ですが、日本の洋風住宅では中庭を広くパティオと呼ぶ場合も多いです。
パーゴラ(ぶどう棚)
庭やテラスに設置する、日よけなどに用いられる棚で、ぶどうだけに限らず、ツタや藤などのつる性植物をからませて使います。最近ではキウイをからませることもあります。
ドーマー(ドーマーウィンドウ、屋根窓)
屋根から突き出している三角屋根の窓を指します。屋根裏部屋を作る場合の採光として使われますが、屋根裏を利用しない場合でも飾りとして作られる場合があります。
チムニー(煙突)
ヨーロッパの住宅の煙突は本来、暖炉の排気のために取り付けられたものですが、日本では洋風住宅の外観の装飾として形だけの煙突を取り付けることもあります。
サンルーム(コンサバトリー)
日光を多く採り入れるために作るガラス張りの部屋。リビングと連続して設置されることが多く、ガラスを開閉できるタイプの場合はウッドデッキなどのテラスと組み合わせて、オープンリビングとして使われることもあります。
アルコーブ
壁の一部を凹ませて作ったくぼみ状の部分。小さなサイズのアルコーブには飾り机や花瓶などを飾るスペースに、大きいサイズのアルコーブは中庭(坪庭)として活用されることがあります。壁材などのコストが増し、高い施工技術が求められます。
スタッコ
もともとはイタリアで生まれた化粧漆喰を指す言葉ですが、現代ではセメントやモルタルの壁の表面に、コテやローラーを使ってデコボコに仕上げる塗装装飾を指します。南ヨーロッパ風の演出に使われています。
テラゾー
人工大理石の一種で、大理石や花こう岩を粉砕した粉を樹脂などと混ぜ固め、磨き上げて作ります。天然の大理石よりも低価格で耐久性も高く、床材や壁材に使われています。床材の場合、はだしで歩くと冷たく、また落とした物が壊れやすいので、リビングなどより廊下に使われることが多いようです。
リビング階段、室内階段
映画のワンシーンのような「洋館の大広間の階段」でなくても、室内に階段を設置することにより、広々とした開放感が演出できます。テイストを問わず人気のリビング階段ですが、クラシックスタイルで取り入れるならば、手すりをデコラティブにしたり、階段をカーブさせたりすることで、ヨーロピアンスタイルが出来上がります。吹き抜けと併用するとさらに開放感を演出できますが、冷暖房が効きにくくなるというデメリットもあります
アイアン
アイアン(Iron)つまり鉄素材を上手に取り入れることで、クラシックなヨーロピアンテイストを効果的に演出することができます。黒いアイアン素材は白壁や煉瓦などと相性が良く、装飾的な図形を組み合わせたアイアンレースの柵や門扉は「洋館」の代名詞とも言えるでしょう。門扉、表札、階段の手すりなどの作り付け要素だけでなく、ベッドや照明などのインテリアもアイアンで統一すると、ヨーロッパのホテルのような雰囲気が作れます。
ステンドグラス
着色硝子のピースを使う本物のステンドグラスでなくても、窓の装飾や照明にステンドグラスを使う事により、よりクラシックで重厚な雰囲気が作り出せます。意外なところでは、明かり取りの小さな窓にステンドグラスを使えば、外から家の中が見えにくくなるので、プライバシーを守ることができるというメリットもあります。
アーチ型天井(ヴォールト)、円天井(ドーム天井)
アーチ型天井や円天井は、主に教会などのヨーロッパ建築で使われていた様式です。空間の拡がりで荘厳な雰囲気が出せますが、現代の住宅ではそのまま使われることはほとんどありません。間仕切りなどのアクセントとして部分的にアーチ型を取り入れると、曲線で表情がついて優しい空間が演出できます。
コートハウス
もとはヨーロッパの様式で、建物や塀で囲まれた中庭をもつ建物を指します。中庭は外から見えないので、プライバシーを保ちながら屋外の光や風を取り入れることができます。開放感と防犯上のメリットが両立できるので、都市部に向いた様式です。
トグルスイッチ
照明そのものをクラシックにするだけでなく、オン・オフスイッチという細部までクラシカルにしたい人には、つまみを上下させるトグルスイッチもおすすめです。真鍮製のトグルスイッチを漆喰の壁に取り付ければ、クラシックな雰囲気に。トグルスイッチは付けられないけれど味気ないスイッチプレートはイヤという人には、陶器のスイッチプレートカバーを使うという手もおすすめです。
西洋瓦(洋瓦)
文字通り、ヨーロッパで屋根を葺くのに使われていた瓦で、「フランス瓦」と「スペイン瓦」があります。人気なのは南欧、主にスペインで使われている、半円型で丸みのあるウロコのような「スペイン瓦(S型瓦)」でしょう。経年変化で生まれる色合いも魅力のひとつですが、新築でも最初から古く見えるように加工しているものがあります

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