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インダストリアルスタイルの住宅とは

インダストリアルデザインを取り入れた注文住宅を建てるポイントを解説しています。

インダストリアルスタイルの住宅とは

インダストリアルスタイルの例(ユーディーホーム株式会社)

インダストリアルスタイルの例(ユーディーホーム株式会社)
https://ud2001.jp/works/work-202style/

インダストリアルスタイルを直訳すると「工業的なスタイル」。注文住宅においては、古い工場のようなイメージの住宅を指してインダストリアルスタイルと言います。

コンクリート素材や配管をむき出しにした無骨さを、逆にかっこよく演出するのがインダストリアルスタイル。ここでは、インダストリアルスタイルの施工事例、覚えておきたい大事な用語などについて詳しくご紹介しています。

インダストリアルスタイルの施工事例

独創的な鏡面仕様の外観

施工事例case001_大画像
引用元:建築設計・一級建築士事務所/株式会社 In Design公式サイト
(https://www.kotaroindesign.com/works/vintage/works29.html)

施工場所:岐阜県

建築費合計:2,000~2,500万円

特徴:
ダイニングエリアの天井にはユーズド感のある古木を使い、リビング側の天井にはコンクリート風に見えるエイジング塗装を施しました。むき出しの配管、無垢フローリング、玄関ポーチに施されたモルタル造形の壁、丁寧に手塗りされたキッチンカウンターや室内ドア、階段の手すり。徹底して細部までインダストリアルスタイルにこだわった住宅です。
インダストリアルスタイルの住宅としてはユニークな「小上がりの畳スペース」もあり。

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インダストリアルスタイルの住宅キーワード

無骨
無骨とは、本来は「ごつごつしている」「洗練されていない」などの意味を持つ言葉。あまりプラスの意味で使われる言葉ではなく、どちらかと言えば、ややマイナス寄りなニュアンスの中で使われる言葉になります。
ただし、住宅やインテリアなどで「無骨」という言葉が登場した場合には、「デザイン性などという軽々しいものよりも、実用性を重視した機能美」という具合に、逆にプラスのニュアンスを含んだ言葉になることがあります。
インダストリアルスタイルの住宅では、このプラスのニュアンスにおける「無骨」なインテリアが好まれる傾向があります。
ヴィンテージ
ヴィンテージとは、やや古い時代に作られた味わいのある雰囲気を指す言葉。アメリカの法律にしたがって厳密に言えば、「製造されてから30~99年以上経過しているもの」をヴィンテージと言います。ヴィンテージよりも古さを感じさせる雰囲気を、「アンティーク」と言うこともあります。
インダストリアルスタイルの住宅では、「日常的に工場で使われ続けているもの」のイメージをインテリアに置くことがあります。このイメージに絡めるように、ヴィンテージ感のあるインテリアも好まれる傾向にあるようです。
古木
古木とは、木材などの用途で伐採してから何年も経過した木のこと。年数の基準はなく、経年変化による味わいや深みが生まれてきた木を指し、漠然と古木と呼びます。
木材の種類や保管状態にもよりますが、一般に建築素材として切られた天然木は、50年、100年と時間が経過するほどに、その見た目が重厚となり美しくなっていくもの。経年変化による美を大切にするインダストリアルスタイルの住宅は、古木との相性が良いとされています。
コンクリート
コンクリートとは、セメントと砂と砂利を混ぜ合わせ、水を加えた上で乾燥させて固めた建材のこと。強度が非常に高いことから、住宅などの建築物を始め、道路やダム、トンネル、港湾設備、高架橋など、強い素材を必要とするあらゆる対象に用いられます。
ただし、用途は広いものの、決して「オシャレ」な素材ではありません。実用性のみを追求した、いわば「無骨」な見た目の素材です。インダストリアルスタイルの住宅においては、その無骨さこそが「オシャレ」であると捉えます。
レザー
動物から剥がしただけの加工していない状態のものが「皮(かわ)」で、靴やカバンなどに使うために皮をなめした状態のものが「革(かわ)」。一般にレザーとは、後者の「革(かわ)」を指した言葉になります。「本革(ほんがわ)」とも言います。
インダストリアルスタイルにおいては、ソファや椅子などの家具にレザーが用いられる例が見られます。使い込むほどに味わいが深くなっていくレザーは、インダストリアルスタイルのコンセプトによく合っているのでしょう。
ファブリック
ファブリックとは布地や織物などのこと。住宅やインテリアにおいてファブリックと言う場合には、室内で使われる布製品全般のことを言います。具体的には、カーテンやラグ、各種カバー、椅子やソファの張地などです。
インダストリアルスタイルの室内においても、ファブリックは大事なアクセントの一つ。特にソファ、椅子、カーテンの素材などに、明るさをやや落とした色合いのファブリックが好まれているようです。
アイアン
アイアンとは「鉄」のこと。ただし、注文住宅の用語として登場するアイアンは、厳密に言えば「鉄鉱石に0.02~2%程度の炭素を混ぜ合わせた合金」を指します。純粋な「鉄」は強度が弱いため、住宅や家具などの建材として鉄を使用する場合には、強度を高める炭素を配合します。
アイアンは、強度・耐久性・機能性の高い素材として幅広く利用されていますが、その素材性能の高さとは別に、見た目の美しさにおいても人気です。インダストリアルスタイルの住宅でも、アイアンを使った家具やインテリアは、よく目にします。
配管
配管とは、流体や気体などを目的の場所へ輸送するための管のこと。一般に金属製で、具体的には旧膵管や排水管、ガス管、空調の換気管などとして目にします。
配管は工場の象徴的な設備でもあることから、インダストリアルスタイルの住宅においては、特に好まれるインテリアの一つ。工場の内観と同様に、天井付近にむき出しで配管を設置する事例が多く見られます。
OSB合板
OSB合板とは「Oriented Strand Bord」の略で、直訳すれば「配向性ストランドボード」となります。あまり聞いたことのない言葉かもしれませんが、実際には、多くの人が目にしたことがあるはずの素材です。「細かい木片をプレスして固めた人工的な板」と考えておけば良いでしょう。
様々なスタイルの建築に使いやすい汎用性の高さが特徴のOSB合板ですが、インテリアとしての視点から見れば、特にインダストリアルスタイルの住宅にマッチすると言われています。インダストリアルスタイルの定番アイテムでもある古木・コンクリート・レザー・アイアンなどにも、OSB合板はよく合います。
照明(エジソンバルブ)
エジソンバルブとは、フィラメント(電球の中にある細い線)が様々な形をしたカーボン電球のこと。19世紀に作られていた「エジソン球」という電球を現代に復刻したもので、現代の一般的な照明器具とは異なり、温かみのある優しい明かりが特徴とされています。
どこか懐かしさを感じさせるノスタルジックな雰囲気は、インダストリアルスタイルの住宅を演出するインテリアとしてピッタリ。リビングのメイン照明としてはやや暗いかもしれませんが、間接照明や寝室の照明などとしては十分に実用的です。
インテリアグリーン(観葉植物)
インテリアグリーンとは、室内に鑑賞用として配置する観葉植物・多肉植物の総称。インダストリアルやブルックリン、北欧、和風などの建築スタイルを問わず、あらゆるタイプの住宅でインテリアグリーンを目にします。
インテリアグリーンを配置する場合には、その住宅の雰囲気にマッチした種類の植物をセレクトすることが大切。たとえばインダストリアルスタイルの住宅には、モンステラやポトス、パキラ、バナナ、エバーフレッシュなどがよく合うことでしょう。
無垢フローリング
木や木製風の素材を張り合わせるなどして作る床材が複合フローリング。それに対し、切った天然木のみで作る床材が無垢フローリングです。
複合フローリングも無垢フローリングも、どちらも「温かみのある木の雰囲気」を感じされる点では共通していますが、時間の経過とともに、複合フローリングは劣化していき、無垢フローリングは深みを増していきます。
経年変化による重厚感や深みを大切にするインダストリアルスタイルにおいては、複合フローリングではなく無垢フローリングのほうが好まれる傾向があります。