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費用のシミュレーションから導く、買える注文住宅の価格

管理人ユミがぶっちゃける “注文住宅のお金事情”/費用のシミュレーションから導く、買える注文住宅の価格

買える注文住宅の金額を知るコツは、シミュレーションにあり

コツコツ貯金をして、頭金も用意できそう。いよいよ念願の注文住宅購入、と気持ちが先行してしまうと、ついつい無理な購入計画を立ててしまいがちです。理想をあれこれと詰め込みたくなる注文住宅だからこそ、いくらまでなら無理なく支払えるのか、しっかり知っておくことが大切です。そして、それを知るためには、費用のシミュレーションがおすすめです。

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買える注文住宅の金額が分かる、簡単な公式

住宅の購入は、おそらく一生のうちでももっとも高額の買い物になります。多くの方が、住宅ローンや親や親族からの援助、貯金などをやりくりして購入します。では、それでいくらの住宅が購入できるのでしょうか? このようなシミュレーションを行う際に、あまり細かなことを気にしても整合性の取れる計算はできません。実際は、複数の金融機関からの借り入れになったり、保険を解約して現金を作ったりということもあるかもしれませんが、シンプルに計算しましょう。

頭に入れた方がいい計算式は
頭金 + 住宅ローン = 買える注文住宅価格
です。

当たり前の式ですね。ですが、細かな資金繰りを積み上げるより、このくらいざっくりした方が、計画が立てやすくなります。ここから、頭金の中身、住宅ローンの中身を個別にシミュレーションしていきます。

用意できる頭金額はこうやって決める

「貯金が500万円あるから、それを全額頭金で支払う」というのはNGです。貯金の使い道はというのは、意外なところにもあります。例えば、怪我で入院してしまった、結婚式の招待が連続したといった不意の出費に備えるのも貯金の役割です。他にも、子供の新入学、車の買い替えなどもあるかもしれません。そしてもう1つ、忘れてはいけないのが、注文住宅を購入する際の諸費用です。

つまり、頭金に使えるお金は、貯金額から「諸費用」、「生活予備費」、「将来に備えた貯蓄」を差し引いた「残り」ということになります。

生活予備費はどの程度用意すべき?

貯金から差し引く金額のうち、諸費用、将来に備える貯蓄は何となく計算できます。諸費用は100〜200万円、将来に備えた貯蓄は、新入学や車購入など、予想される予算を合算すればよいでしょう。

では、生活予備費とはどんなもので、いくらくらい用意しておくべきでしょうか。
簡単にいえば、いざという時のお金です。入院、会社の倒産などの、緊急事態のための備えです。どれだけあれば十分とは決めにくいのですが、一般的には、生活費の半年から1年分程度と言われています。会社員なら半年程度、自営の場合は多めにと言われています。生活費を絞ることも考えて、どの程度の額になるか計算してみましょう。

ローン借入額は無理なく返せる金額に

頭金額が決まったら、次は住宅ローンの借入額を考えましょう。ここで大切なのは、借りれるだけ借りるのはNGということです。頭金で生活予備費を用意したように、将来的にも予備費が作れるような支払い計画にすべきです。ローン借入額は、無理なく返せる額にすることが、何よりも大切です。

支払える額から借入額をシミュレーション

では、どのくらいの借入なら、無理なく返せる範囲内でしょうか。一般的な事例から、年間の返済額は、年収の25%以下がベターとされています。年収400万円の方なら、年間返済額が100万円という訳です。

この目安から借入額をシミュレーションしたのが以下の表です。

年収借入額の目安
400万円2,720万円
500万円3,400万円
600万円4,080万円
700万円4,760万円

(住宅ローン金利1.5%、35年ローン、元利均等、ボーナス加算なし)

同じ年収でも、家族構成、共働きかそうでないか、職業によって借入額は変わってくる場合もあります。

年収から借入金額をシミュレーション

もう1つ、シミュレーションをしてみましょう。

今度は、毎月支払っている金額をベースに積み上げて計算します。

例えば、今住んでいる家の家賃と同額なら、無理せず払い続けられるはずです。住宅のための貯金をしていれば、それも合算します。

一方、注文住宅に住み始めることで、新たな出費も発生します。例えば、固定資産税や将来のための修繕積立などです。

今払っている金額から新たな出費金額を差し引いた額が、払い続けられる金額です。

同様にシミュレーションして表にしてみました。

毎月支払額(家賃+貯金ー新しい出費)借入額の目安
7万円2,280万円
8万円2,610万円
9万円2,940万円
10万円3,260万円
11万円3,590万円
12万円3,920万円

(住宅ローン金利1.5%、35年ローン、元利均等、ボーナス加算なし)

さあ、あなたが買える注文住宅の金額は?

これでローンで借り入れられる額と頭金が決まりました。この合計が、今購入できる注文住宅の価格になります。思ったより少ない、多いがあると思います。少し足りないくらいなら、やりくりの方法を工夫するだけでも、十分購入可能かもしれません。大きく不足するようなら、購入プランの見直しが必要になるでしょう。

ライフプランにも備えたシミュレーション

ここでは、購入できる注文住宅の金額を大まかに知るためのシミュレーションを紹介しました。ハウスメーカーや銀行のサイトでは、ローンや住宅購入のシミュレーションができるサービスを用意しているところもあります。条件を変えたシミュレーションもできるので、いろいろ試してみてもよいでしょう。

また、ライフプランも組み込んだ、更に詳細なシミュレーションもおすすめです。専門のファイナンシャルプランナーと相談することで、いろいろな発見ができます。

注文住宅の費用相場を詳しく紹介>>

総評

いくらの注文住宅が購入できるか。

このようなシミュレーションは、注文住宅購入計画の中で、何度かやってみるべきです。

今回紹介しているのは、もっともシンプルな考え方と計算の仕方ですが、目標額との距離を測ったり、プランの見直しをするには十分役立ちます。そして、できれば専門のファイナンシャルプランナーとも1度相談してみることをお勧めします。今まで考えていたシミュレーションが、専門家のアドバイスで更に現実味を持ったプランへと変貌することでしょう。

最終的には、ハウスメーカーの担当者、銀行の担当者と相談して借入額や返済プランを決定することになりますが、その前にシミュレーションを繰り返し、ライフプランを把握しておくことは、決して無駄にはなりません。

大きな買い物だからこそ、費用について知っておくこと、支払いや借入についてイメージしておくことが大切です。