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上棟式

上棟式とは?手順や方法を解説

屋根の最も高いところに架けられる木材を棟木と呼びますが、この棟木を取り付けることを「棟上」および「建前」といいます。この棟上を行う日は、現場関係者は朝から作業を行い、他の現場の大工も集めて、一階部分から屋根に至るまでの骨組みを一気に組み上げるという大がかりな作業を行います。上棟式とは、この棟上が無事に終わったことを土地の神様に感謝すると同時に、工事が最後まで安全に行われることを祈願するための儀式です。また、宴席を設けることで、施行現場の関係者の労をねぎらう意味もあります。なお、RC造住宅や、木造建築であっても、プレハブ工法や2×4工法の場合には、棟上という手順が存在しませんが、上棟式を行うことが出来ます。

このページでは、そんな上棟式の注意点や手順、必要なものなどについて詳しく解説していきます。

上棟式の意味は?やっぱりやった方がいいの?

上棟式のタイミング

上棟式を行う日は、冠婚葬祭を始めとする他の催事と同様、先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口からなる六曜を踏まえて決めるのが一般的です。なお、上棟式の場合、六曜に加えて、建・除・満・平・定・執・破・危・成・納・開・閉からなる「十二直」を併せて参考にし、建築吉日とされる「建、満、平、定、成、開」の日から日取りを決めるのが慣例とされています。例えば、六曜では大安であっても、 十二直では三隣亡(凶日)となる場合には、上棟式は控えたほうがよいとされるなど、他の催事とは異なる風習があるため、希望の日にちがある場合には、施行会社に前もって相談しておくと良いでしょう。

かつては、もちや小判を撒きくなど、華やかに行われることが多かった上棟式ですが、現代ではそもそも行われない事も多く、また、行う場合であっても、宴席を乾物と飲み物だけで済ますなど、簡略化した形で行うことが多くなっています。

どこにお願いすればいいの?

上棟式の主催者は施行主となりますが、式のための段取りなどは、施行会社が担当してくれます。また、以前は神社から神主さんを呼び、神事として上棟式を行うのが一般的でしたが、現在では、神主を呼ぶことも少なくなっているようです。

上棟式流れ

上棟式は、以下のような流れで行われます。

  1. 棟梁が棟木に棟札を飾る
  2. 祭壇にお供え物をする
  3. 建物の四隅の柱に、水、塩、米、酒をまいてお清めを行う
  4. 工事が無事に終わるように、棟梁が祈願をする
  5. 施主が挨拶をし、乾杯の音頭をとる
  6. 棟梁および関係者からの挨拶
  7. 場合によっては、餅や小銭などを撒く
  8. 棟梁が手締めを行い、上棟式を締めくくる
  9. 施行主が棟梁および関係者にご祝儀を渡す

上棟式の費用

上棟式の費用としては、10万円程度が相場となるようです。内訳としては、お供え物代、棟梁および関係者に渡すご祝儀代および引き出物代、作業休憩時の差し入れ代、宴会費となります。

お供え物代としては、合計で1万円程度が目安となります。ご祝儀代としては、地域によって違いがあるものの、棟梁・現場監督には1万円から3万円、職人などその他関係者には1万円から3千円が相場となります。また、ご祝儀と一緒に引き出物を渡すのが慣例となっていますが、引き出物代としては、一つあたり5000円から3000円が相場となるようです。作業休憩時の差し入れとしては、作業人数によって異なりますが、お菓子、弁当、飲み物のための費用が必要となります。宴会については、乾きものと飲み物だけで済ませるケースや、あるいは、そもそも宴会を行わないケースもあるため、場合によって異なります。

また、神主を招いて神事として上棟式を行う場合や、餅撒きなどを行う場合には、予算が大きくなり、30万円程度必要となります。

上棟式で必要なもの

上棟式を行うにあたって、施行主が準備するものとしては、まず、お供え物、ご祝儀、引き出物、宴会用の飲食料があります。お供え物としては、米、塩、酒、果物や野菜などが必要となります。

また、上棟式で使用する棟札も、施行主が準備する必要があります。棟札とは、お祀りする神様の名前、上棟の年月日、施主および設計者の名前などを墨で記入したお札のことです。さらに、宴会で使用する紙コップも施行主が準備しなくてはなりません。

加えて、場合によっては、上棟式で使用する飾り物も、施行主が準備しなくてはなりません。ただし、この飾り物は、会社によっては施行会社が用意しれてくれる場合もあるので、事前に施行会社に確認しておくとよいでしょう。

上棟式の参加者

上棟式には、施行主の家族のほかに、棟梁、現場監督、担当者、設計者、大工(3~4人)が参加するのが一般的です。ご祝儀や引き出物の準備する数にも関わってくるため、参加人数は事前にきちんと把握するようにしましょう。

大工さんへの振る舞い・差し入れはいつ渡すの?

すでに触れたように、棟上を行う日には、作業休憩に、弁当や飲み物、お菓子などの差し入れを行うのが一般的です。作業休憩は一般的に午前10時と午後3時にとられることが多いようです。ただ、作業時間中に差し入れを渡してしまうと、作業の迷惑となってしまうため、差し入れを渡す際には、事前に休憩時間を確認するようにしましょう。